2017年05月24日
“髪は女の命”が、他の人に生きる力を与える時
日経新聞 朝刊コラムから
別に聞き耳を立てているわけでもないけど、街角で、車中で、酒場で、人様の会話に、思わず引き込まれてしまうことがある
居酒屋で隣り合った女性は、30代半ばのようで、有期契約の仕事が近く終わるのを機に、豊かな髪を30㎝以上切り、寄付するつもりだという
突然髪型を変えると、職場の人たちにあらぬ詮索をされるので、退職を待って切るのだとか
今からその日が来るのを待ち遠しい・・と、友人に打ち明けていた
理由を聞いて、泣けてきた
女性は10代でがんを患い、治療の副作用で髪を失った
「眉毛もまつ毛も抜けて、不良少女みたいだったの。嫌になっちゃた」
笑顔で話していたが、当時は旧友の見舞いも断り、ふさぎ込んでいた
外出してみよう・・という気持ちが芽生えたきっかけは、ロングヘアの医療用のかつらにしたときだった
恩返ししたい
女性は「若いころは闘病でおしゃれや恋に縁がなかった。今は本当にきれいになりたい」
暴力や不寛容に満ちたこの世界の片隅に、あなたのような人がいてくれてありがとう
あの時、そう伝えればよかった
「ヘアドネーション」は、大人だけではなく、子供にもあります
小児がんなどで、治療で髪が抜けた子供のために、健康な女の子が髪を伸ばして、提供しています
“髪は女の命”と、言われていましたが、女性の美しさへの力が、生きる力に・・
人に力を与えるのは“人の力・思い”
そんなに大きなことではなくても、ほんのちょっとしたことでも・・
人に喜ばれることを、心がけたいですね
Posted by 尾上 正 at 06:44│Comments(0)