2022年06月15日
アンネ・フランクからの、今の世界へのメッセージ
日本経済新聞 6月12日 朝刊コラムから
アンネ・フランクが生まれたのは1929年のきょう、6月12日だ。
生きていれば93歳。世界恐慌の年に生をうけ、思春期は戦争のさなかだった。
わが国でいうところの「昭和ひとけた」世代である。
同年生まれの著名人は、作家では向田邦子さん、加賀乙彦さんらだ。
「アンネの日記」は42年、13歳の誕生日に始まる。ちょうど80年前だ。
「あなたになら、これまでだれにも打ち明けられなかったことを、なにもかもお話しできそうです。」
父親が誕生祝いにプレゼントしてくれた格子柄の日記帳につづった最初の言葉である。
「あなた」とは、キティーという名前の空想上の親友なのだ。
ナチスの迫害を逃れるためオランダ・アムステルダムの隠れ家に身を潜めたアンネは、親友に語る。
「わたしは思うのです。いつかはすべてが正常に復し、いまのこういう惨害にも終止符が打たれて、平和な、静かな世界がもどってくるだろう、と。」
でも、日記は44年8月1日で終わる。密告により、収容所に送られた。
「人間の本性はやっぱり善なのだ」の記述が切ない。なぜ、そう信じたのか。
ミ-プ・ヒースというオーストリア出身の女性が食品や書籍を差し入れ、励ましてくれた。
そして、警察が踏み込んだ部屋に残された日記を発見し、ひそかに保管する。
戦火は今も絶えない。が、彼女のような人間がこの世界を照らしてくれる。
聖書には(キリスト教ではありませんが)、人間は神様から万物の長として選ばれた・・・ はず・・・
それなのに、人が生まれてから、戦争がない時はないですね
アンネ・フランクの言葉
わたしは思うのです。いつかはすべてが正常に復し、いまのこういう惨害にも終止符が打たれて、平和な、静かな世界がもどってくるだろう
人間の本性はやっぱり善なのだ
そうですよ 過去のあなたたちの、命を懸けた行動のおかげで、今はそうなりました・・
といえる日が、いつ来る日があるのでしょうか
50年後の子どもたちが、今あるのは、50年前の大人たちが頑張ってくれたからだ・・と思われるような世界に少しでも近づければと思います
Posted by 尾上 正 at 06:18│Comments(0)