2022年06月08日
「言葉」で反応せずに、「心」をくみとってみる
岡本 一志著 「心がほっとするほとけさまの50の話」から
人は、自分を受け入れてくれる人に心を開き、自分を拒絶する人には心を閉ざします。
よい関係を築くには、「あなたを受け入れていますよ」ということを伝えることが大事です。
たとえば、話を聞くときに、ところどころ、うなずきながら聞くということは、「あなたの話をちゃんと聞いていますよ」というサインです。
ですから、無反応に話を聞くよりも、しっかり、うなずきながら聞いたほうが、より相手は心をひらいて話をしてくれます。
うなずきながら話を聞くことは、多くの人が心がけているかもしれませんが、さらに、相手との関係を深いものにするのは、共感です。
共感してもらえると、「自分の気持ちが分かってもらえた」という温かい感覚が胸に広がります。
人間はみな、自分の気持ちを分かってもらいたいという強い欲求を持っています。
分かってもらえないと、ひどく寂しく孤独を感じます。
そして、分かってもらえたときには、心がじわ―っと、幸せな感情で包まれます。
ですから、自分の気持ちに相手が深く共感してくれたなら、関係はより親密になります。
しかし、これは、なかなか難しいことですね。
普段から、相手の気持ちを思いやることを意識しないと、なかなかできないことです。
ここでは、比較的簡単にできる共感の仕方を紹介したいと思います。
これは、誰でもちょっと心がければできるようになりますから、ぜひ実践してみてください。
それは、相手の言葉ではなく、心に注目するということです。
私たちが心で思っていることと、口で言っていることとは一緒ではありません。
思った通りのことを言葉に表わしているのではないのです。
ですから、相手の言葉に反応するのではなく、どういう気持ちでそう言ったのかを察して、その気持ちに向かって言葉をかけていくことが大事です。
たとえば、旦那さんが、「おれ、今の仕事辞めようかなって思うんだ」と言ってきたら、あなたならどう答えますか?
「仕事を辞めてどうするの? 生活は?」と聞き返してしまいそうですが、それでは、相手を追い詰めるだけです。「仕事辞めようかな」と言ってきたということは、今の仕事に不満を感じているか、うまくいっていないからですよね。
だから、「どうしたの、何か嫌なことがあつたの? 聞かせて」と言葉をかけてあげましよう。
そうすると、「実は、上司からこんなことを言われて・・・」と気持ちを打ち明けてくれるかもしれません。
それをよくうなずいて聞いてあげると、相手はだんだん元気になっていくものです。
そして「やっぱり、がんばってみる」となれば、とりあえず、 一件落着です。
自分の気持ちを分かってもらえたという感覚は、 一生忘れられないものです。
その人をずっと元気づけ、心を温めてくれる体験になります。
相手の気持ちを察して言葉をかけることも、心がけていきたいですね.
“ダブルメッセージ”という言葉があります
Ⅰ その言葉通りのもの Ⅱ 言葉の裏にある本当に言いたいこと
〇〇なんです・・ その言葉は、本当は何を言いたいのか
話を聞いてほしい、背中を押してほしい、不安な心を受け止めてほしい、共感してほしい・・
その人の口から出る「言葉」の裏にある、「心」に目を向けることも大切になるのではないでしょうか
Posted by 尾上 正 at 06:10│Comments(0)