2020年11月18日
安住アナウンサーの、話の構成で心がけていることとは
安住信一郎・齋藤孝著 「話すチカラ」から
人の集中力は、いったいどのくらい続くと思いますか?
実は、たった「15秒」程度で集中力は切れてしまうのです。
ずいぶん短いですよね。
人が15秒しか集中できないのを踏まえて仕事をしている人たちがいます。それは、「CMプランナー」と呼ばれる人たちです。
CMの多くは15秒でつくられています。
短く感じますが、人の生理に照らし合わせると十分な長さといえます。
集中力が切れた人に向かって「この商品、いいですよ」などといくら繰り返えしても効果がありません。
ですから、視聴者が集中できる時間内に「いいですよ」と簡潔に伝える工夫をしているわけです。
人の集中力は15秒も持たない。 このルールから、15秒をすぎて同じ話を続けてはいけないことがわかります。
私が放送で30秒の時間を与えられたときには、15秒が2セットあると考えて話題を展開します。
たとえば、TBS系列で毎年夏に生放送する「音楽の日」という番組を告知するとき。
30秒にわたってダラダラと「〇日の上曜日、TBSでは音楽の日」をお送りします。
7時間ほどの生放送です。ぜひご覧ください・・・」などと続けると、確実にダレてしまいます。
そこで、前半15秒で「このところ、関東地方では雨が続いていますが」といった天気の話をしてから、後半の15秒で「音楽の日」の告知をする、という具合に構成します。
45秒であれば、「序破急」の3分割。60秒であれば、「起承転結」の4分割。いずれも15秒単位で話を組み立てるのが理想です。
いわれてみれば、「ニュースキャスター」の冒頭の部分では、〇月〇日、今日の日付と、季節のうつりかわりの話
どうぞ最後までご覧ください・・などの話の導入の部分が15秒
そこで1度話を切って、その後に、これから取り上げる1週間の話題の振りを約15秒で話されています
30秒の中に、2つの話題を入れるためには、無駄な部分は入れずに、簡潔にまとめる必要があります
決められた時間の中で、きちんとくさびを打っているのでしょうね
長々と同じ話が続くと、聞いていてしんどいこともあります
シンプル・インパクトの話し方を心がけたいものです
Posted by 尾上 正 at 06:50│Comments(0)