2020年07月22日
未来への「夢」が現実化するとき
メールマガジンから引用
SF作家の想像力は、ときに予言レベルで未来社会を描くことがあります。
『銀河鉄道999』や『宇宙戦艦ヤマト』などのSF漫画で知られる松本零士さん。
彼の作品には、しばしば特徴ある未来都市が出てきます。
見上げるばかりの超高層ビル群。
私は子どものころ、そんな零士さんの漫画の1シーンを見て、自分が大人になる時分には、こんな景色が現実になるんだ……と信じていました。
現在の東京の高層ビル群を見ると、かなり近いところまで現実になったと言えるのではないでしょうか。
これ、零士さん自身も、「未来はこんな景色になる」と信じて描いていたのだとか。
九州から東京に出てきて、都心の高層ビル群を初めて見たとき、自分が想像で描いた未来都市との酷似ぶりに驚き、「ああっ、オレは未来の都市を正確に描いていたんだ!」と感動したそうです。
ところが……。
今から数年前のこと。零士さんは、実際に都心の高層ビルを建てた設計者の1人と会ったとき、その設計者からこんなことを言われたのだそうです。
「あなたの漫画を小学生のときに見て、それにあこがれて、あのビルを建てたんだ」 ´
そうです。
松本零士さんの想像力が、未来の景色を正確に描いていたのではなく、逆に零士さんが想像した景色が、未来の都市のモデルになっていたのです―
まさかの、過去と未来の逆転現象。
そう言えば、どこかのメーカーの社長さんが、「自分は商品開発のヒントを『ドラえもん』から得ている」と話しているのを聞いたことがあります。
『ドラえもん』に出てくる未来の道具は、その全部が、人々が「欲しがっているモノ」ばかり。
ヒット商品のヒントとして最適だというわけです。
こんなふうになったら・・ の想像力が未来を作り出しますね
それは過去から未来へと時が流れているのではなく、未来から今へ、時の風が吹いているようなもの
強く願うことで、今は現実のものではなくても、それがあたかも今、手の中にあるように信じることができます
他の地球上の動物は、環境に合わせて進化していくことはあっても、想像するという力は人間にしか持ち合わせない能力
“未来の記憶”は、自分で作り出すこともできます
Posted by 尾上 正 at 06:20│Comments(0)