2019年07月10日
思いやりの心を届ける“手添え”とは
菊池 麻衣子著 「本物の接客」から
飛行機の機内にはたくさんの小さな棚があります。そういったものを閉める際は片手で十分なのですが、あえてもう一方の手を添えます。
お客様のものを大切に扱っているかは、手に現れるのです。
ただ、ドリンクを提供する際など、片手で提供せざるを得ないときは、余韻を意識します。
置いた時にパッと手を放すのと、手を引っ込めるときに余韻を残しながらでは、印象が全く違います。
その余韻を残しながら指先をそろえ、手のひらを上に向けることも忘れません。
手のひらを見せることは「あなたを受け入れようとしています」というサインなのです。
片手で行う時にこそ、指先に思いやりを表現する必要があるのです。
片手で問題ないことを両手でやってみる。指先の余韻を意識してみる。
それだけでお客様にマニュアルを超えた思いやりが伝わるのではないでしょうか。
この文章を見て、茶の湯の世界を思い出しました
着物の裾が乱れないようにおさえ、丁寧にお茶を出していく
そして余韻を残し、ゆっくりと手を下げていく
指先が離れていず、とてもきれい・・
動作一つ一つが洗練されています
おもてなしの心が、一言も発しない中でも伝わっていきます
日本文化の中にも、美しい所作がたくさんありますね
出雲大社記念館
出雲大社の建物は、言い伝え上のものではないかとも言われていましたが、しばらく前に3メートルもの3本の大木を束にした支柱の跡が発見され、実在したものだとの考えられるようになりました
はるか昔に木造でこのような巨大なものを作り出す日本人の知恵に、心から感銘を受けます
Posted by 尾上 正 at 07:14│Comments(0)