2018年10月17日
ママの執念、企業を動かす
日本経済新聞10月14日内容
「ママの執念、企業を動かす 同じ悩みを持つ皆のために」から
「ママの執念、企業を動かす 同じ悩みを持つ皆のために」から
双子と一緒に自転車で出かけたい。そんな願いに応える3人乗り自転車が評判を呼んでいる。
開発したのは大阪市に住む双子ママの中原美智子さん(47)。
子育て中で、ものづくりの経験もない中原さんが製品化にこぎ着けた原動力は何だったのか。
「やっと完成したのに、自分の子供は大きくなって乗れないんです」。
中原さんとともに現れたのは、運転席の後ろに小さな椅子が前後に並ぶ三輪の「ふたごじてんしゃ」。
6歳未満(22ロキ未満)の2人を乗せても安定走行ができ、5月の発売以降、入荷待ちが続く。
きっかけは双子を授かった2010年に遡る。 長男の出産から7年。
待ち望んでいたはずが、忙しさは想像以上で、次第にかわいいと思えなくなってきた。
体力的な負担よりもつらかったのは「子供の可能性を奪っている」という後ろめたさ。
長男が幼い頃は自転車で出かけ、季節の移ろいを感じられたのに……。
子供を前後に乗せる夕イプの3人乗り自転車はバランスがうまくとれず、転んでしまった。
それ以来、自転車が怖くなり、遠出もしないで家にこもりがちにもなった。
子供に手をあげそうなほど追い詰められたある日、思い立った。「無いならつくろう」
とはいえ、ものづくりは素人。
電話帳を手に町工場へ片っ端から電話したが不審がられ、直談判しても「世の中に無いのはできないからだ」と言われた。
メーカーにも電話やメールなどで繰り返し訴え、直接会いに行った。
担当者が中原さんの熱意に折れて試作品をつくってくれたが、メーカーの上層部が「そんなものは売れない」と反対し開発は中止になった。
それでもあきらめなかった。
試作品を自家用車に積んで各地で試乗会を開いた。
そこで聞こえてきたのは双子ママの切実な声。
「虐待してしまいそう」「外に出たい」。 自分と重なり身につまされた。
単なる思いつきは執念に変わっていった。
そして評判は大手自転車部品メーカーに伝わる。
託された双子ママの思いをぶつけ開発の意義を訴えると、ようやく製品化にゴーサインが出た。
「何も知らなかったら、突っ走っただけ」
当時を振り返ると恥ずかしくなるが、自転車を通じて同じ悩みを持つ仲間と持つながった
今夏、多胎児を育てる親などを支援するNPO法人を設立した
「仕方ない」というあきらめをなくしたい
挑戦は続く
少し前になりますが、新聞報道で、「カルガモ自転車」が、道路交通法で認められることになったと・・
なにげなく見ていただけですが、そのうらに一人の女性の挑戦があったんですね
“どうしても”との思いが、初めは小さな風が、壁をたたき続けることで、大きな風になり、ついには、法律まで変えることになる・・
人は自分のためにも頑張れますが、自分の大切なもの(人・もの・愛・・)のためには、信念が生まれます
小さなことの前には小さな壁が、大きなことの前には大きな壁が・・
その先に、扉が開くことも
キーマン(レディー)を見つけることも大切ですね
Posted by 尾上 正 at 06:39│Comments(0)