2018年01月24日
海の真実を追う
日経新聞記事 水中写真家 中村 郁夫氏 「 海の真実を追う」から
95年に、知床で出会った、全長1mくらいのササキテカギイカのことが忘れられません
足の付け根の内側にぎっしり、ふ化直前の卵塊を包み込んでいるのです
深海にすむ母親イカが、産卵のために浅瀬にやってきたようでした
途中でサメに襲われたのか、片目がなく、体はボロボロ
ときおり体をぐるぐる回転させて卵が産まれるのを促すのですが、そのなかにも、カモメが飛び込んできて肉を食いちぎっていきます
数千の卵塊から体1cmの無数の子イカが飛び出すのを見届け、母イカは静かに沈んで一生を終えます
以前にNHKで見た映像で、海峡を渡るクジラが、子くじらをシャチから守るために、背中に子くじらを乗せて泳いでいきます
シャチが母親クジラを取り囲み、何度も体当たりして、子くじらが背中から滑り落ちます
シャチが二頭で子くじらを挟み込み、水中に引きずり込んでいきます
羽生類のクジラは、水中では息ができません
水中に引きずり込まれる子くじらを悲しそうな表情で、母クジラが見つめ続けます
親にとって自分の子どもは、自分自身、自分自身以上の愛への存在
そんな中でも子供への虐待が毎日のように報道されています
表に出てこないものをふくめると無数にあるのでしょう
子供に“痛み”を与えて、自分の思うように指導することが、子供のため・・という誤った考え方がもとになっているかも
それは子供のためというより、意のままにしたいという考えが下地になっているかもしれません
子供の為と、偽(にせ)を区別する必要があるとも思います
Posted by 尾上 正 at 06:53│Comments(0)