2017年07月19日
お節介のなかにもまごころがある
本内容から
モスバーガーは、作り置きをせず、すべて注文を受けてから作ります
スタッフにはおばちゃん、おじちゃんが多く、高校生や大学生のアルバイトと違ってとても自然体
ある日の夕方、いつものようにテリヤキバーガーを頬ばりながら、なんとなくカウンターのほうを見ていると、若い女性がやって来ました
「モスバーガーください。ソースは多めで タマネギは抜いてください」
よくある注文です。しかし、それに対する返事がよくある返事ではなかったのです
おばちゃんアルバイトの店員さんは、
「あんた、夕マ不ギ嫌いなの?
若いうちから好き嫌いはだめよ。タマネギは栄養の宝庫なのよ。
あんた、まだ独身でしょ。これから結婚して子どもを産んで、旦那さんの面倒を見ていくのに、栄養つけなきゃだめ。ちょっと火を通しといてあげるから食べてごらん、だまされたと思って。ほんとにおいしいのよ。いいわね」
その女性、あっけにとられて、思わず、「はい、お願いします」
窓際のカウンターで食べ始めた彼女の目に、涙が浮かんでいるのに気づきました。やはりタマネギが辛かったのでしょうか
想像するに、彼女は東京で一人暮らしをしているのでしょう
一人だけのわびしいハンバーガーディナー
それが、おばちゃんアルバイトの一言で心あたたまる時間になった
長いこと誰からもこんな言葉をかけてもらったことがなかったんじゃないかな。嬉しかったんだ、きっと
帰り際のカウンターで、「ごちそうさまでした。すごくおいしかった。また来ますから、タマネギお願いします!」
「いいわよ、いつでもいらっしゃい。でもハンバーガーばかり食べてちゃだめよ」
「えっ、お店の方がそんなこと言っていいんですかあ(笑)」
「あらっ、そうね。今の、店長には内緒よっ!(笑)」
帰っていく彼女の後ろ姿、来たときよりもずっとずっと元気に見えました。
愛されるお店は、ものだけじゃなく、心も一緒に売っている
今週の日曜日にバスから降りる際にどしゃ降り
私の前の70才くらいの女性の方が、「あら傘をお持ちでないのね
私は主人に車でここまで迎えに来てもらったからどうぞ差し上げますので傘を使ってください」
「お心遣いありがとうございます。お気持ちだけで」
何度もお礼を言いました
周りの人にやさしさの言葉の傘をさしかけられる人って、本当に素敵です
Posted by 尾上 正 at 07:01│Comments(0)