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2013年05月22日

神様がくれた最初で最後のプレゼント

大学を卒業して、大手企業に就職したばかりの四月、妊娠が発覚した。

えっ?何で? これが私の正直な気持ちだった。

苦労して入った大学、氷河期に死ぬ気でとった内定、
やりたい事、やるべき事がまだ山のようにあった。

自身の未来を考えて、即座に堕胎を決意した。

隣町の産婦人科へ行き「おろしますか?」と聞かれたとき、なぜか「はい」と答えられなかった。

それから会社を辞め、主人と話し合い入籍。

結婚式や新婚旅行どころか、指輪さえもらえなかった。

胎児は順調に育ち無事出産。

しかしここからが本当の戦いだった。

育児は思っていた以上に苦しく、毎日子供に怒鳴りちらす生活。

「お前なんか産まれてこなければよかった!」

「お前がいなければ、私は東京でやりたい仕事をしてた」

「お前のせいで、結婚式もできなかった」

毎日毎日、子供を責め旦那を責め、自身を責めノイローゼになった。

本気で死んでくれないかと思った事すらあった。

子供が1歳になったある日、体調不良で病院に行くことになった。

結果、かなり進行した子宮ガンだった。

私は23歳で子宮を全摘出した。

今息子は2歳になろうとしている。

朝起きると自分がご飯を食べる前に、バナナを私の口に入れてくれる。

私が朝が弱いことを知った上での行為だ。

あの時、堕胎しなくてよかった。

子宮摘出手術が終わったその日、私はベッドの上でおもいっきり泣いた。

悲しかったわけではない。

嬉しくて、嬉しくて涙が止まらなかったのだ。

「息子は神様がくれた最初で最後のプレゼントだったのね」

そう思うと息子と主人に感謝の気持ちでいっぱいになった。

OOOくん本当にありがとう。

産まれてきてくれて、本当にありがとう。

こんなにくだらない私をママにしてくれて、ありがとう。

そしてこの世に出るためにママを選んでくれてありがとう。

               「泣ける話、笑える話」  から



私との、本当に奇跡的な出会いがなければ、今私の子供はこの世にはいません

その世界は、想像ができません

私が子供に教えたことは・・  あまりありません

子供から教わったことは、数えきれないくらいにあります

いろいろな葛藤や、腹の立つことや、イライラすることやフンッ   ・・

でも、その存在に対しては・・

答えは、自分の心の中に持っています・・   ね

   月刊 到知 メールマガジンから  小満

   http://chichi.happy.nu/24/summer02/


Posted by 尾上 正 at 08:51│Comments(0)
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